0.005mmから調整可能なラピトリ、ポーリングレート8000hz、フルアルミの本体、PBTキーキャップ、そんなキーボードが1万円ちょっと。それが今回レビューするATTACK SHARKのX68MAX HEです。
魅力的なスペックに見えますが実際のところどうなのか?忖度なく評価していきます。
レビューにあたり、ATTACK SHARK様より製品をご提供いただきました。
はじめに:ATTACK SHARKって?
ATTACK SHARKは最新レベルのスペックを持った製品をリーズナブルな価格でリリースし続ける、中国発のコスパ系ゲーミングデバイスブランドです。
マウスにおいても、シェルに使用する素材としてマグネシウムやカーボンなど新しい素材を積極的に採用し、トレンドをしっかり押さえていて「おっ」と思わせてくれる製品が多いです。
しっかりと作りこまれた日本公式サイトと日本公式X(Twitter)アカウントもあり、Amazonだけでなく楽天公式ショップもあるので日本のゲーマーも触れやすいブランドです。

スペック
| 項目 | |
| レイアウト | 60%サイズ / 英語配列(68キー) |
| 接続方式 | 有線のみ(USB Type-C) |
| キースイッチ | OUTEMU製 |
| キーストローク | 3.4mm |
| アクチュエーションポイント | 0.1mm ~ 3.4mm |
| カラーバリエーション | 白黒/黒/白 |
| ポーリングレート | 最大 8,000Hz |
| サイズ | 幅325mm × 奥行110mm × 高さ40mm |
| 重量 | 約1200g |
| 価格 | 9,500円~13,900円(税込)Amazonにて。 セールタイミングやカラバリによってまちまち。 |
X68シリーズには現状3種類のバリエーションがあるため、スペック比較表もご紹介。
X68 HEはベースモデルで有線接続です。
X68PRO HEは主なスペックはベースモデルと同等ですがワイヤレスに対応したモデルになっています。
そして今回ご紹介するX68MAX HEはベースモデルに対して完全上位互換のスペックアップモデルになります。
こちらの表は公式サイトから引用しています。
| モデル | X68 HE | X68PRO HE | X68MAX HE |
|---|---|---|---|
| 接続方法 | 有線 | Bluetooth / 2.4GHz ワイヤレス / 有線 | 有線 |
| バックライト | 1600万色 RGB | ||
| ポジショニングプレート | アルミニウム合金 | ||
| 防音 | アルミニウム合金プレート + PORONフォーム + PORONボトムフォーム | アルミニウム合金プレート + PORONフォーム + シリコーンダンピングパッド | PORONフォーム + ファイバースイッチパッド + PORONボトムフォーム + シリコーンダンピングパッド |
| 構造 | トップ | CNCフルアルミニウムケース | |
| スキャンレート | 128K | 256K | |
| レイテンシ | 0.125 ms | 0.08 ms | |
| ポーリングレート | 8000 Hz | 有線8000 Hz、無線1000 Hz | 8000 Hz |
| センサー | 高精度ホール効果センサー | ||
| 高速トリガー調整範囲 | 0.01-3.4 mm | 0.005-3.4 mm | |
| 調整可能な精度 | 0.01 mm | 0.005 mm | |
| グローバル作動距離 | 0.01-3.4 mm | 0.005-3.4 mm | |
| キーキャップ素材 | PBT | ||
| キーキャッププロファイル | OEM/オリジナル | ||
| スイッチ | 高精度磁気スイッチ | ||
| キー寿命 | 1億回クリック耐久 | ||
| スタビライザー | 脱磁鋼線微調整サテライトスイッチ | ||
| 画面 | ー | ||
| マルチメディアノブ | ー | ||
| ホットスワップ対応 | はい | ||
| レイアウト | 66キー | 68キー | |
| ソフトウェア | ウェブベースのコンフィギュレーター&PCソフトウェア | ||
| 素材 | ABS樹脂 | CNC アルミニウム合金 | |
| バッテリー | ー | 5000 mAh | ー |
| 寸法 | 32.5 x 11.8 x 4 cm | 32.5 x 11 x 4 cm | |
| 重さ | 855 g | 780 g | 1210 g |
外観
今回ご提供いただいたのは白黒のモデル。公式サイトではスターホワイトという名称ですがAmazonでは単に「ホワイト」と記載されています。
見ての通りキーキャップは白・黒・淡いグレーの3色構成。適度に遊び心も感じます。
ケースはフルアルミなのでコンパクトながらずっしり感があります。
アルマイト処理されているので表面も美しいです。傷や腐食にも強いと思われます。

ちなみに他2つのカラバリは等高線のようなラインが入っている仕様。
ご提供いただく際にどのカラバリか選べたのですが、個人的にはちょっとクセが強く感じたのでこの白黒モデルを選びました。

ケーブルはノーマルなケーブルではなく、根元が光るコイルケーブルが付属していました。
Amazonの商品ページにも記載されているため、購入時はついてくるようです。
公式サイトを見ると、このケーブル単体で本来は3,000円近い価格なのでかなりお得ですし、これだけで「こだわってる感」が出てデスクの見栄えもグッとアップして満足度高いです。

サイド部
適度にメカニカルなデザインでかっこいいです。
ケースは一体成型ではなく分割式。サイド部はボルトで留められています。
ケース自体の厚みがないのでコンパクトなレイアウトが最大限活きています。
ちなみにケースの底からキートップまでの高さは手前側で27.4mm、奥側で35.8mmでした。

そして左側にはwooting風のストラップ。
こちらは箱出し状態では装着されていないのでお好みに合わせて自分で装着します。
ただ、wootingの場合はベルトのように頑丈な編み込まれたストラップですが、こちらはペラペラのストラップに、文字はプリントされたものです。
比較するとどうしても安っぽく見えます。
首から下げる社員証の紐みたいなそういう質感です。

前面
前面は左側にケーブルの差込口があるのみでシンプルです。
ちなみに差込口は若干奥まっているのでL字型コネクタのケーブルは厳しそうです。

裏面
裏面も非常にシンプル。
四隅に滑り止めのゴムがあるのみです。キーボードの重さがあるので特にプレイ中にズレたりすることはありません。
最近は裏面も凝ったデザインのものが多いですが、手に取りやすい価格を目指しているはずなので優先度の低い部分からコストをカットしているのだと思います。
シンプルイズベスト。

キーキャップ
キーキャップはダブルショットのPBT製。
長期間の使用でもテカりにくく、印字が消える心配もありません。
厚みは1.5mmと平均的でした。
キートップ部分はサラッとした質感。もしかすると人によっては滑るかもしれないです。
ちなみに文字部分はLEDのバックライトを透過しません。

キースイッチ
キースイッチは安価で高性能と評判のOUTEMU製。
公式HPの商品説明によると押下圧は40gf。実際に押した感覚ではもう少し軽く感じます。
軸ブレは少なめの部類かと思います。
キースイッチ単体で押してた時、カチャカチャ&キンキンとした高音系の音が微かに聞こえます。
ルブも薄めなのか、カスカスというような擦れ音も聞こえます。
打鍵音への影響も少なからずありそうです。

ソフトウェア
キーボードの各種設定はインストール不要のWEBドライバで行います。
WEBドライバはこちら
もちろん日本語対応。
隅々まで見ましたが翻訳も大きな違和感はありません。
ラピトリの数値設定、キーマッピングやマクロ設定、ライティングの設定など一通り可能。DKSやSOCD(後入力優先機能)も使えるので磁気式ゲーミングキーボードのソフトウェアとして特別不足しているようなものはありません。

そして個人的に全メーカー標準搭載してほしい、数値設定に応じたシミュレーター。
キーの押し込み具合だけでなく設定した数値に応じて「どこまで押し込んだらONになったのか」、「どこまで戻したらOFFになったのか」、「再度どこまで押したらONになったのか」が視覚的にちゃんとわかるようになっています。
ここはラピトリ初心者にもわかりやすい状態になっていて好印象。

ホットスワップ(キースイッチ交換)にも対応。
現状6つのスイッチプロファイルがあるのでそのスイッチでは動作保証がされていると思っていいでしょう。
手動キャリブレーション機能ももちろんあるので交換後は忘れずに。

気になった点①:数値設定画面のわかりにくさ
気になったのはラピトリの数値設定画面のわかりにくさ。
まず、ON/OFF切り替えのトグルボタンが多く煩雑です。
リリースと再度トリガーする値を設定するためには「フルストロークRT」をONにし、さらに「再トリガー、リリースを単独設定」の項目をONにしてようやく設定できます。別にこの工程は不要なのでは・・・?と思ったり。

さらにこれをONにすると、キーボードを模した部分の各種数値の表示色がなぜか勝手に変わり、判別がつきにくくなります。バグなのか誤りなのかはわかりませんが、わかりにくいので今回やり取りを行ったATTACK SHARKのご担当者様には伝えました。改善されたらいいな。
ただ、設定した数値は正しく反映されているようなのでキーボードそのものの動作・機能には影響ありません。
少しわかりにくいだけです。
気になった点②:プロファイル切り替えがソフトウェア上でのみ
もう一点気になったのは、プロファイル切り替えがソフトウェア上でしかできない点。
プロファイル自体は4つまで作れるので、普段使い用とゲーム用などプロファイルが作れるのですが、その切り替えはソフトウェアをいちいち開かないといけません。
できればファンクションキーなどを使ってキーボードのみで切り替えが完結してほしいです。

打鍵感と打鍵音
ここからは実際にしばらくの間ゲームと仕事に使ってみての打鍵感と打鍵音の感想です。
キースイッチの項目でも述べましたが、押した感じは軽めです。
底打ちも優しめで、良くも悪くも癖はないです。
打鍵音はカチャカチャとした軽めの音。
底打ち感の優しさがそのまま打鍵音にも表れていて、優しめのカタカタ音をベースにカチャカチャとした音を纏っているようなイメージ。
高級機種や最近流行りの打鍵音が売りのキーボードではそのあたりのカチャカチャとした雑味のある音を極力消音しているのですが、そういった味付けはあまり感じません。
また、スペースやエンターキーなどスタビライザーがついた大き目のキーではさらに反響音などが気になります。
特にスペースキーでは指で弾くとバインバインとなり衝撃を吸収できていません。
打鍵音の音量自体は静かめなので音声通話にも入りにくいと思います。同居人のことも気にしなくて良さそう。この点はグッド。
少し厳しめに評価していますが、1万円前半(セール時は1万円切り)で買えるラピトリのキーボードであることを考えると悪いものではないです。
総評:価格を考えれば十分選択肢に入るキーボード
全体的にコスパに優れた、ATTACK SHARKらしさを感じる製品でした。
3万円を超えるような機種に比べると物足りない点はどうしてもありますが、現代の標準以上のスペックを確保しつつ、フルアルミケースで見た目もヨシ。
何でもかんでもコストカットしまくっているわけではなく、精度の高いスイッチを採用している点や、耐久性に優れたPBTのキーキャップなど、「大事なところはちゃんとしてる」印象です。
キーボードも設定した数値通りに動いていて、ゲームにおける優位性も十分です。
一番大事な動作の安定性に関しても変な挙動や接続切れなどなく、全く心配ない状態だと感じました。
常時コイルケーブルがついてくるのか、それとも期間限定なのかはわかりませんが光るコイルケーブルがついてくる点も好印象。キーボード本体の見た目との親和性もあるのでデスクの雰囲気がグッとよくなります。
以上のことから、1万円前後の予算でキーボードの購入を考えた時、選択肢に十分入るキーボードだと思います。
特にゲーム性能は妥協したくないけど打鍵感とかは気にしないしコストを抑えたい という人にはピッタリだと思います。
以上、ミナイでした。

