今回はATTACK SHARKのM36HEというラピトリ搭載の片手ゲーミングキーボードをレビューします。
0.01mmから調整可能なラピトリ、ポーリングレート8000hzと、本格的なゲーミング性能を備えた本機。じっくり使い込んだのでしっかりとレビューしていきます。
レビューにあたり、ATTACK SHARK様より製品をご提供いただきました。
はじめに:ATTACK SHARKとは
ATTACK SHARKは最新レベルのスペックを持った製品をリーズナブルな価格でリリースし続ける、中国発のコスパ系ゲーミングデバイスブランドです。
マウスにおいても、シェルに使用する素材としてマグネシウムやカーボンなど新しい素材を積極的に採用し、トレンドをしっかり押さえていて「おっ」と思わせてくれる製品が多いです。
しっかりと作りこまれた日本公式サイトと日本公式X(Twitter)アカウントもあり、Amazonだけでなく楽天公式ショップもあるので日本のゲーマーも触れやすいブランドです。
片手キーボードってなんなのよ?
片手キーボードってちょっとマニアックな存在じゃないですか。
実際、お友達に聞いても「使ったことない」という人がほとんど、そもそも存在すら知らない「そんなのあるんだ」という反応も返ってきました。
今回はキーボード本体のレビューはもちろんですが、「片手キーボードそのものの面白さ」なんて部分も書こうと思います。
スペック
まずはいつも通りスペックから確認。
| 項目 | |
| レイアウト | 左手用 36キー |
| 接続方式 | 有線のみ(USB Type-C) |
| キースイッチ | Gateron製カスタムスイッチ |
| キーストローク | 3.8±0.3mm |
| アクチュエーションポイント | 0.1mm ~ 3.4mm |
| カラーバリエーション | 4色 ネオングリーン/ムーンライト/ホワイト/ホワイトトポグラフィ |
| ポーリングレート | 最大 8,000Hz |
| サイズ | 幅155mm × 奥行130mm × 高さ38.3mm(実測値) |
| 重量 | 327g(ストラップ込み 実測値) |
| 価格 | 6,499円(税込)2026年8月Amazonにて。 |
以上のようなスペック。
必要十分なスペックが備えられていて、価格はなんと6,500円ほど。
相変わらず試しやすい価格で安心。
キー配列について
外観は見ての通り、フルサイズキーボードと比較すると1/3ほどしかありません。
ですがファンクションキーがF6まであります。
通常、ファンクションキーとその下の数字キーの間には若干のスペースがあるのですがこちらのキーボードではそれがなく、詰めた配置になっています。
このおかげでファンクションキーにも指が届きやすいです。
左下の方を見ると、Windowsキーの代わりにFnキーがあります。ショートカットが使いやすいような設計です。

外観
今回ご提供いただいた黒モデルは黒をベースに蛍光グリーンの差し色がカッコいいモデルです。
その他のカラバリは下記画像の通り。



本体はABS製。
右上部にLEDライティングがあります。このLEDライティングエリアはWEBドライバでは変更できず、専用ショートカットキーでのみ変更できるっぽい。

左上部にはWooting風のストラップ。素材は薄くてペラペラなのですが、今回は鮮やかなグリーンのおかげか、光沢感がむしろいい感じ。
本体が軽いのでストラップでキーボードを吊りさげた状態にしても不安はありません。流石にそんな持ち運び方する人はいないと思いますが(笑)

本体はABS製で塗装もされてないのでプラスチック感は否めないのですが、質感のために下手にアルミ製にするよりも、ABS製で軽さ(携帯性)と&コスパを向上させているであろうことは容易に想像できます。
327gという軽さはABSじゃないと実現できないでしょうし、これくらいのサイズ感なので持ち運びもしやすいです。
キーキャップとキースイッチについて
キーキャップはダブルショットPBT。印字が消えず、長期間の使用でもテカリが発生しにくい耐久性に優れた素材です。
表面はサラサラとした質感。乾燥・汗どちらの状態でもそれほど滑らないと思われます。

キースイッチは安心と信頼のGateron製で、ATTACK SHARKオリジナルカスタムの磁気スイッチです。
押下圧は37±10gf、ストロークは3.8mmです。
ホットスワップにも対応しています。
スイッチ単体で押してみると若干擦れるような音はしますが反響音などなし。打鍵音にもいい影響があると思います。
軸ブレは昨今のタイトなものと比べると若干大きめか といったところですが気になるほどではありません。

温度補正について
M36HEでは温度補正機能が搭載されています。
有名どころでいうとZENAIMはこの機能をアピールポイントの1つにしてますね。(技術仕様が一緒かどうかは不明です)
多くのラピトリキーボードに搭載されている「磁気スイッチ」って代物は磁気によってストローク量を検知します。
ですが磁気ってのは常に一定ではなく、温度によって強弱の差が出るそうです。
そしてその差が入力精度にも影響を与えます。
M36HEでは温度を検知し、温度変化に合わせてプログラムで補正を入れて常に安定した入力精度で機能するようにしているとのこと。
(なんか車の空燃比みたいですね)
ソフトウェア
キーボードの各種設定はWEBドライバから。
WEBドライバはこちら
若干日本語の翻訳が怪しい部分はありますが、問題なく理解できます。
このWEBドライバ、先日ご紹介したATTACK SHARKのX68MAX HEのWEBドライバとは別のものになります。同じメーカーであればできれば同じWEBドライバで完結してほしいです。
ラピトリの数値設定、キーマッピングやマクロ設定、ライティングの設定など一通り可能。DKSやSOCD(後入力優先機能)も使えるので磁気式ゲーミングキーボードのソフトウェアとして特別不足しているようなものはありません。
ここで気になったのは、先日ご紹介した同じATTACK SHARKのX68MAX HEのWEBドライバでは存在していた数値設定に応じたシミュレーターがM36HEのWEBドライバでは存在していません。
できればつけてほしいな。
打鍵感と打鍵音
音自体は動画を見てもらうとして、若干空間に響くような感じがあります。
構造的な面と、ケース素材がABS製なのでそのせいかな?
ですが雑味というか、余計なカチャカチャ感はあまりないので心地いい寄りの音だと思います。
雑な音になりがちなスペースバーも、サイズが小さいせいか、いい音です。
音量は並~大き目程度です。(動画の後半ではわざと強めに打ってますが)
VCなどには音が乗ってしまうと思います。
打鍵感は軽めで良好。押し心地はキースイッチの項目でも説明したスペック通りか、気持ち軽く感じます。
個人的な好みでもありますが、ゲーム用は特に軽めが好みなので使いやすいです。
で、実際に使ってどうなの?
まず、片手キーボード自体が私自身も初めてだったんですが、これはおもしろい!!!
使う前は「不便なだけでは?」と思っていましたが、「キーボード」だと思うのではなく「ゲーム用コントローラー」、「streamdeckのような便利デバイス」と考えを変えると色々と使い方が見えてきました。
ゲームで
まず第一に、自分はゲームにおけるホームポジションをWASDではなく3WERにしました。
狙いは使えるキーを増やすこと。
3WERをホームポジションにするとまず小指側に使えるキーが増えます。
さらにM36HEは前述の通りファンクションキーと数字キーの間隔が空いてないので、ファンクションキーにも難なく指が届くのでファンクションキーまで実用可能です。
これにより使えるキーが一気に増えて、諦めていたキーバインドも実現できるようになりました。
また、上記の変更にあたり、ゲーム内のキーバインドを変えるのではなくキーボード側のキーリマッピング機能で行っています。
キーボードの3を押すとWが入力されるので直感的ではないですが、これも「コントローラーだから」と思って使っているからこそ割り切れます。文章入力はそもそも通常のキーボードで行いますし。
とはいえ、3WERは人を選ぶというか抵抗感ある人もいると思います。実際慣れが必要ですし。
もちろん普通にWASDで使っても問題ないです(笑)
キーボードが小さいのでマウスの振り幅を確保できますし、デスクスペースに制約がある人にもばっちりです。
ゲームにおけるデメリットを強いてあげるとすればMキーがないので多くのゲームで[マップ]のキーバインドを変更する必要がある点くらいでしょうか。
ゲーム以外で
動画編集や画像編集ソフトのショートカットキーを山ほど登録して、作業効率爆上げ機として活躍してくれています。
ショートカットキーの登録はキーボードのWEBドライバから設定可能なマクロ機能を使用しています。
WEBドライバはこちら
また、自分はイラストは描かないのですが、イラストを描く友人が「これめっちゃほしい!」と言ってました。
タブレットでイラストを描くんだそうで、そういう時にこういった片手キーボードがあると作業効率が爆上がりするんだそうです。
タブレット+片手キーボードなら持ち運びしてどこでも最高効率で作業ができるのがいいとのこと。
気になった点
気になった点というか、「もっとこうならいいのに」と思った点は下記
・WEBドライバはなるべく共通のものにしてほしい
可能であれば1ブランド1WEBドライバでキーボードとマウスどちらも制御できるものが理想です。
それが難しければキーボードとマウスそれぞれで1つずつのWEBドライバだと嬉しいかな。
・右上部のLEDの変更をWEBドライバでできるようにしてほしい
この部分のLEDの光り方変更はWEBドライバでできず、なぜか標準で設定されているショートカットキーでのみ変更可能の模様。WEBドライバに機能を実装してほしい。
・プロファイル切り替えがWEBドライバじゃないとできない
いちいちWEBドライバ開くのはやっぱり面倒です。
・プロファイルの数を増やしてほしい
現状プロファイルは最大4つまで。片手キーボードなので使用するソフトやゲームごとに色々カスタムしたプロファイルを作りたいです。
可能であれば自分で無制限に増やせるとヨシ。WEBドライバでのプロファイル切り替え機能とトレードオフになりそうですが、どちらかは実装してくれたらより便利だと思います。
・無線バージョンもほしい
この製品の性質上、無線接続ができたらもっともっともっといいと思います。
片手キーボードは常に同じ場所に置いておくものではないと思います
通常のキーボードと片手キーボードで使い分けると思うので有線よりも無線のほうが入れ替えで煩わしさを感じることが減ると思います。
タブレット等で接続することを考えても有線よりも無線のほうがいいはずです。
まとめ
スペックは十分。
キーボード自体のクオリティも精度・ビルドクオリティ共に問題なく安心して使えます。
片手キーボードは尖った製品ですし、万人には刺さらないと思いますが刺さる人にはとことん刺さる、いい製品だと感じます。
こういった尖った製品は高価なことも多く、なかなか手を出しにくいですが、試しやすいリーズナブルな価格設定である点も魅力的。
もし片手キーボードの導入を考えている人がいればまずはこのM36HEでいいんじゃないかな と思います。
ご購入はAmazonか楽天で。

