ソニーのゲーミングデバイスブランド INZONEの完全ワイヤレスゲーミングイヤホン「INZONE Buds」。
日本ではAPEXでも有名なプロチーム「Fnatic」も監修に加わったことで話題のモデルです。
有名ストリーマーのk4senさんや ボドカさん、橘ひなのさんや白波らむねさんをはじめ、ぶいすぽっ!の面々にも愛用されている人気ゲーミングイヤホンです。
本記事では、1年近く使用してきた私の感想をお伝えします。
スペック
| 項目 | 詳細 |
| 接続方式 | 2.4GHz無線(USB-Cドングル) / Bluetooth (LE Audioのみ) |
| バッテリー | 最大12時間(ドングル接続時) / 最大24時間(LE Audio時) |
| ドライバー | 8.4mm(ダイナミックドライバーX) |
| ノイズキャンセリング | 対応(外音取り込み対応) |
| マイク | 有り |
| 重量 | 約6.5g(片耳) |
| 対応機器 | PC, PS5, Switch, iPhone 15以降, Android(LE Audio対応機) |
価格
27,000円(税込)
※2025年12月時点Amazonにて
バッテリーの持ち
単体で最大12時間持ちます。
私は休日には20時ごろから朝5時ごろまでゲームをやる なんてことが多々ありますが充電切れで困ったことは一度もありません。
公表されているスペックに嘘偽りがないことがわかります。

充電って面倒臭くない?
私もそう思っていました。
でも実際は何も面倒じゃありませんでした。
使い終わったらパソコンの上にあるケースに戻す。ただそれだけです。何の手間でもありません。安心してください。絶対面倒じゃないです。

充電忘れたら終わりじゃない?
実は2度ほどそんな場面がありました。
ケースに戻したつもりがうまくハマっておらず、充電されていなくて翌日ゲームしようとしたら「充電が少ないです」のアナウンス。
でもマッチング待機中のわずかな時間の充電でも数十分は持ちます。
ソニー公式では5分の充電で1時間使用可能 と謳っています。
フレンドとのVCを途切れさせたくない&マッチングしたことを音でも把握したいので片耳ずつ充電 なんてこともできます。
なので充電忘れすら怖くないです。
遅延
付属のUSB-Cトランシーバーを使用することで、遅延を30ms未満に抑えられているとのこと。
FPS(Apex LegendsやVALORANT)で試しましたが、足音のズレや射撃音の違和感は一切ありません。
有線イヤホンを使っているのと同等の感覚でプレイ可能です。

ノイズキャンセリング
基本的には家でのゲーム使用を想定しているのか?ノイキャンは弱めに感じます。
扇風機の音や卓上ヒーターの音なんかは減衰してくれますが、テレビの音などは結構しっかり貫通してきます。
外音取り込みモードがありますが、ONにするとブラウンノイズが鳴りはじめます。
幹線道路の近くの家の中にいるかのような感覚です。
外音取り込みレベルを最小にしてもOFF時よりも明らかにブラウンノイズが入ります。
なにかしら環境のせいかと思いましたが、場所を移動しても同様だったのでそういうもんなんでしょう。
マイク
マイク機能もありますが、可もなく不可もなく。
普通に使えますがお世辞にも音質がいいとは言えません。
もちろん外付けのきちんとしたマイクにも及ばないので配信などする方は外部マイクを買いましょう。
ソフトウェア
ソフトウェアの機能と設定について説明していきます。
SONY製品とあって海外製品と比べて見やすく使いやすいです。
不満は(ほぼ)ありません。
一点あるとすれば、充電中はイヤホンのバッテリー容量が確認できないことです。
いちいちケースから取り出さないと表示されません。
イコライザ
プリセットは「Flat」「Bass Boost」「Music/Video」「Custom」の4種類です。
オリジナルのプリセットは無制限に作れるので困ることはないでしょう。
ちなみに他社製品でよくある、プロゲーマーの設定や各ゲーム向けのプリセットなどはありません。
立体音響
ON/OFFで切り替え可能です。
ONにすると音の情報量が少し減るような感覚があります。
ただ、他社製品でありがちなボヤけて聞こえる感じはなく、立体音響をONにしても比較的明瞭です。
ミナイ自身はONにしています。
ON状態だと「横にいる」という単純な情報じゃなく、「真横にいる」「斜め45度の位置にいる」など、詳細に敵の位置がわかります。
ただ、ゲーマー的には恐らく立体音響の類はOFFが多数派だと思うので、ゲーム使用の場合はお好みで。
細部まで音楽を楽しみたい人は上述の通り情報量が減るのでOFFがいいかなと思います。
また、ASMRコンテンツとの相性も悪いと感じました。
[音場の個人最適化]と[サウンドトーンの個人最適化]について
これは、一人ひとり異なる「耳の形」や「聞こえ方」に合わせて音をオーダーメイドで調整する機能。結論から言うと、「設定は面倒だが、やる価値はあるかもしれない」機能です。
1. 音場の個人最適化(耳の形を解析)
スマホアプリを使って「自分の耳の形」をカメラで撮影し、そのデータをソニーのサーバーで解析することで、一人ひとりに最適な立体音響を作り出す機能です。 人間の耳の形は千差万別で、音の反射の仕方も異なります。これをデータ化することで、「音がどこから鳴っているか(定位感)」を補正してくれます。
2. サウンドトーンの個人最適化(耳の内部を測定)
こちらはPCソフト「INZONE Hub」だけで完結する機能です。イヤホンを装着した状態でテスト音を流し、イヤホン内部のマイクで「耳の中での音の響き方」を測定します。 外耳道の形状に合わせて、音がこもったり刺さったりしないように音質を自動調整してくれます。

実際に設定してみた正直な感想
たしかに変わったかも と思わせてくれます。
設定前は、音が「頭の中で鳴っている」感覚でしたが、最適化を終えると「部屋のスピーカーで聴いているような空間の広がり」を感じる気がします。
ただ、正直なところ設定までが面倒です。
設定の手順が多く、ユーザーに優しくありません。
- 「音場の最適化」が特に苦行:1.アカウント作成 2. スマホに別の専用アプリを入れる。 3. 自撮りで「自分の耳」を横から撮影する。 4. そのデータをクラウド経由でPCに同期させる。
しかも、設定したものを一度解除すると再度アカウントログインからやり直しというのがいただけません。
設定前後で比較したいのに、一度解除すると再度測定もしなければなりません。
一度設定すれば終わりですが、「よし、ゲームするぞ!」と意気込んで開封した直後に、この長いセットアップを要求されるのはかなりのストレスです。
ただ、時代の進歩を感じる面白い機能なので、もっと洗練されたものであるとより良いと思います。
便利機能:ゲーム音声とVCの切り分け
INZONE BudsはPCへの接続時※、出力デバイスに「INZONE Buds game」 「INZONE Buds chat」の2つが表示されます。
これはゲームの音とDiscordのVCの音を切り分けることができ、それぞれの自分の耳に届く音量を個別に調整が可能です。
オーディオインターフェースやゲーミングアンプなしでこの機能が使える点は大きなメリットです。
ポイントは「自分の耳に届く音量を個別に調整」できるという点。
「自分の耳に届くVCの音量は適切なのに、配信に載せてるVCの音量が小さい・・・」みたいな場合にもこの機能のおかげでしっかりと調整可能です。
設定方法と注意点
Windows側の出力デバイスを「INZONE Buds game」に、Discord側の出力デバイスを「INZONE Buds chat」に設定してあげる必要があります。

設定が完了したらゲームとVCをしながらINZONE Hubでバランスを調整します。

ゲーム配信をする人は
さらに、配信する人はOBS側でも設定が必要です。
音声出力キャプチャを2つ新規で作り、「INZONE Buds game」と「INZONE Buds chat」を設定してあげます。
こうすることで配信に載せる音声もゲーム音とVC音を分けられ、個別にボリューム調整が可能となります。
INZONE Budsのいいところ・悪いところ
良かった点
自信満々で公表してる通り、遅延は感じません。
バッテリーの持ちに関しても発売から2年経った今でもトップクラスです。
ここはヘビーユーザーでも納得できるスペックだと思います。
また、便利機能の項目で紹介したゲーム音声とVCの切り分けもありがたい機能です。(独自機能というわけではありませんが)
不満な点
ちょっと多くなります笑
充電のためのケースと電源をつなぐUSB-Cケーブルが短い
ケーブルが20cm程度しかありません。しかも硬いです。
例えば、PC裏やPC上部のUSBにつなぐとテーブルまで届きません。宙に浮きます。
せめて45cmくらいは欲しかったかな。
スマホで使える機種が限定的
Bluetoothの規格がLE Audioという規格です。
android系の一部スマートフォンのみに対応しているため、iphoneを使っている場合はBluetoothで接続はできず、PCなどと同様にトランシーバーを接続しなければなりません。
さらに、トランシーバーのコネクタもUSB-CのためLightningのiPhoneではさらに変換コネクタなどを介す必要があるため実質的に非対応と同義です。
[音場の個人最適化]の設定が面倒臭い
前述したとおりです。
手順が面倒なうえに再設定も面倒。
取り組み自体はおもしろいのですがなんせ面倒です。
今後に期待。
謎のノイズが入る
定期的に謎のノイズが入ります。
色々調べていると、Amazonで同様の症状を訴えるレビューが見つかりました。
それによるとINZONE HubとVoicemeeterなど仮想オーディオインターフェースが干渉して起きるようです。
いつの間にか治ったので、アップデートで改善された可能性もありますが、仮想オーディオインターフェースを使っている人はご注意を。
ホワイトノイズが鳴りっぱなし
基本的にずっとホワイトノイズが鳴っています。
環境や設定に関係なくです。
実際に音楽を聴いている時やゲーム中はかき消されて気になりませんが、ゲーム音が静かなタイミングなどは普通に気になります。
レビューを見るとやはりみんな気になっている様子。
初期不良などが多めっぽい
自分は未だに不良らしい不良はなく、ノイズのことを除けば快適に使えているのですが、レビューを見ると「接続が頻繁に切れる」「片耳だけ聞こえなくなる」など、不具合を抱えている人が多い模様。
SONYブランドの安心感みたいなものを期待して買うのはオススメできないです。
総評
正直なところ、INZONE Budsだからこその魅力や、あえてINZONE Budsを選ぶ理由 がバッテリーの持ちの良さ以外は特にありません。
なので友達に「INZONE Budsどう?買おうか迷ってる」と言われても「うーん。いいと思うけど、もっと色々探してみてもいいんじゃない?」と答えるでしょう。
初期不良や故障も多そうなので、「友達にオススメするか?」「自分で2台目を買うか?」と問われるとちょっと・・・
と、少しネガティブな評価ですが全くダメな製品というわけではないです。
実際まだ私は使ってますし(買い替えが面倒なだけ)
ただ、27,000円と安くない金額ですしライバル製品でいうとSteelSeriesのGameBudsや、実売価格で言えばJBLのTOUR PRO 3 なんかも狙えると思います。
それらとよ~く比較検討することをオススメします。
ゲーム用途の無線イヤホンは恐らくこれからもたくさん出てくるので幅広い視野で探してみるといいかもですね。


